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三重県鈴鹿市教育委員会様

わずか3か月で教育情報ネットワーク基盤を構築。 Chromebook +顔認証でエンドポイントセキュリティと利便性を向上

鈴鹿市教育委員会様

学習系・校務系・校務外部接続系、
約18,000名の認証をThemisで一元管理

「鈴鹿市総合計画2023」で教育環境の充実を政策の一つとしている三重県鈴鹿市。「校務の効率化と授業の質を向上して、鈴鹿市の公立小中高における教育全体の質の向上に寄与する」ことを目指し、「教育情報ネットワークの基盤構築」「校務支援システムの整備」「学習用ICT機器の導入」を3つの柱として教育ICT環境の整備を進めてこられました。なかでも最も重要視した教育情報ネットワークの基盤構築では、端末に Chromebook を採用し、教職員および児童生徒約18,000名の認証にThemisを導入されました。Themis導入の効果、今後の展開についてお話を伺いました。

>鈴鹿市教育委員会様導入事例チラシ(PDF)はこちら

教育ICT環境整備の遅れに強い課題認識

鈴鹿市では、令和2年の小学校新学習指導要領完全実施に向け、平成30年から令和元年にICT環境整備対策を実行してきました。それ以前は、小中学校の建て替えや中学校給食の導入などを優先したこともあり、平成30年度末の情報化調査で小中学校へのPC導入は13.6人に1台という全国でも下位グループでした。組織的にICT環境が整備されておらず、先生方は端末を共有利用していたため、情報セキュリティ上インシデントが発生した場合でも、原因を突き止めることが難しく、セキュリティ強化は課題の一つでした。また、文部科学省の情報セキュリティガイドラインに準拠するためにも、学習系、校務系、校務外部接続系にネットワーク分離したシステム基盤の構築は必須ですし、鈴鹿市の教育が保護者や地域住民の方々の信頼を得るためにもICT環境整備はどうしても取り組まなければならない課題と捉えていました。

Chromebook との出会いで理想のネットワーク基盤へ

小学校新学習指導要領完全実施に間に合わせるため、非常に短い期間でのネットワーク構築が必須条件となる中、RFIを行ったタイミングで、Google社の教育向けイベントに参加しWindows PC以外のネットワーク端末があることを知りました。それが Chromebook との出会いです。Windows PCと比較し安価でもあるため、これであれば鈴鹿市の予算内でICT環境を構築できるのではないかと考えました。その後各社から提案をいただいたのですが、今回構築を担当していただいたNTTデータから、学習系・校務系・校務外部接続系全ての端末を Chromebook のみとしたICT基盤を提案いただきました。IT製品の導入には、利用者、管理者双方の負担削減を心掛けていましたので、端末が統一される提案はとても期待できるものでした。

ICT環境を3か月で構築。
Chrome OSへのログインは顔認証+パスワードの二要素認証

選定終了後、令和元年10月に契約し、令和2年2月にはICT基盤の試行運用をするというスピード構築でした。これには、ネットワークにLTEを採用することで工期/工数が抑えられ、実質3か月でシステムインフラを含めたICT基盤の構築を実現することができました。
残る課題は認証系の構築でした。IDとパスワードの組み合わせの記憶認証だけでは不安でしたので、セキュリティを強化するにはどうしても生体認証を導入したいと考えました。しかし、 Chromebook には生体認証を行う装置は無く、実現するための経費を抑制することも重要であり、何か良い方法はないかと思っていたところ、 Chromebook 内蔵のカメラを利用した顔認証ができるという提案をいただき、顔認証とパスワードの二要素認証を採用することとなりました。

体験形式の説明会で新システムへの理解を得る

鈴鹿市教育委員会様顔認証今回構築したICT環境は、インフラと通信環境(LTE回線)、教職員および児童生徒が使用する端末、校務システムを構成する仮想デスクトップ環境、校務支援や学習支援のソフトなどとても大掛かりなものでした。これらについて校長会、教頭会などの場を利用し説明会を開催しました。NTTデータやGoogle社の協力を得て、先生分の Chromebook を用意し、G Suiteなど新しいICT環境について体験形式での説明と顔認証の登録も同時に行いました。登録した顔認証のデータに不安を持つ先生方には、登録したデータは写真のような状態ではなく、あくまでも照合に必要な最低限のデータになるということをしっかり説明し理解していただきました。
また、導入したICT環境を教育現場で活用していただくため、授業支援ソフト、学習支援ソフト、 Chromebook 操作を補助するICT支援員をセットで1社と契約しました。月2回、市内40校訪問して総合的に支援いただいています。今では、授業には必ず Chromebook を持参する先生も多く、活用をしていただいています。

さらなる利便性の強化に期待

鈴鹿市は教職員1,487名、児童生徒16,007名を抱えています。この約18,000名が、Themisを利用し、 Chromebook のログインをしています。先生方は顔認証とパスワード認証の二要素認証を、児童生徒はパスワード認証を使用しています。今回の認証導入は、先生方にはセキュリティの大切さを理解していただく良い機会となったと感じています。
Chromebook は端末にデータを保持しないので、持ち帰りを許可していますが、万が一インシデントが起こっても個人情報の漏えいは無く、先生方としても安心できるようになったと思います。
今後はGIGAスクール構想の実現に向けて、再びICT環境を強化することになります。教職員は校務系支援システムに、児童生徒は学習支援システムにそれぞれ適した形でアクセスできるようになれば良いと思っており、児童生徒がログインする際の利便性を高めるため、まだキーボード操作やアルファベットにも不慣れな低学年児童の認証としてThemisのQRコード認証の使用も検討したいと考えています。

>鈴鹿市教育委員会様導入事例チラシ(PDF)はこちら

PROFILE

  • 企業名:三重県鈴鹿市教育委員会
  • 所在地:三重県鈴鹿市神戸1丁目18-18
  • 概要:
    『自己実現と人との協働により、豊かな未来を創る力を備えた鈴鹿の子ども』を目指し、『鈴鹿を愛し、子どもの学びと安全・安心を支え、絆で育む鈴鹿の教育』を基本理念としています。
  • ホームページ:http://www.city.suzuka.mie.jp/kyoiku/
  • システムインテグレータ:株式会社NTTデータ


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